- はじめに
- チーム学校関連資料‥平成25年TALIS日本版報告書「教員環境の国際比較」
- 「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料
- 「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料①‥平成18年度の教員勤務実態調査
- 「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料②‥平成25年TALIS調査
- 「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料③‥学校が組織全体の総合力を高め、発揮していくための学校運営の在り方等についての資料
- 学校が組織全体の総合力を高め、発揮していくための学校運営の在り方等についての資料A‥平成19年3月29日 中央教育審議会「今後の教職員給与の在り方について(答申)」
- 学校が組織全体の総合力を高め、発揮していくための学校運営の在り方等についての資料B‥平成20年9月8日「学校の組織運営の在り方を踏まえた教職調整額の見直し等に関する検討会議『審議のまとめ』」
- 「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料④‥「教員と事務職員、様々な人材との役割分担や連携の在り方について」の資料
- 「教員と事務職員、様々な人材との役割分担や連携の在り方について」の資料A‥平成20年9月8日「学校の組織運営の在り方を踏まえた教職調整額の見直し等に関する検討会議『審議のまとめ』」
- 「教員と事務職員、様々な人材との役割分担や連携の在り方について」の資料B‥平成26年7月3日 教育再生会議「今後の学制等の在り方について(第五次提言)」
- 「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料⑤‥「学校と地域等との連携の在り方について」の資料
- 「学校と地域等との連携の在り方について」の資料A‥平成17年10月6日中央教育審議会「新しい時代の義務教育を創造する(答申)」
- 「学校と地域等との連携の在り方について」の資料B‥平成19年3月29日 中央教育審議会「今後の教職員給与の在り方について(答申)」
- 平成27年度予算
- 平成27年度予算フレーム
- 経済指標
- 主要経費別内訳
- 各分野別の平成27年度予算の特徴
- 地方創生
- 教育・科技・スポーツ
- 消費税増税分を活用した社会保障の充実・安定化について
- 「新しい日本のための優先課題推進枠」を活用して措置される予算の例
- 歳出各分野における効率化等(地方交付税、義務教育費国庫負担金、大学改革、基金)
- 地方交付税
- 義務教育費国庫負担金、大学改革
- 平成27年度予算のポイント
- 平成27年度文部科学関係予算(案)のポイント
- 平成27年度文部科学省予算 義務教育費国庫負担金
- 授業革新等による教育の質の向上‥200人(概算要求 580人)
- チーム学校の推進‥230人(概算要求 1,010人)
- 個別の教育課題への対応‥250人(概算要求700人)
- 学校規模の適正化への支援‥220人(概算要求470人)
- 教職員給与
- 新たな教職員定数改善計画(案)(10ヵ年〔H26~H36〕)
- 補習等のための指導員等派遣事業~多彩な人材の積極的参加による地域ぐるみの教育再生~
- いじめ対策等の推進
- 自治体の取組に対する支援
- 幅広い外部専門家を活用していじめ問題の解決に向けて調整、支援する取組の促進
- 学校の取組に対する支援
- スクールカウンセラーの配置拡充
- スクールソーシャルワーカーの配置拡充
- スクールソーシャルワーカー配置の増‥2,247人(概算要求4,141人、前年比+781人)
- 貧困対策のための重点加配(600人)【新規、概算要求700人】
- 24時間いじめ相談ダイヤル
- 特別支援教育の充実~障害のある児童生徒等の自立・社会参加の加速化に向けた特別支援教育の充実~
- 発達障害の可能性のある児童生徒等の系統性のある支援研究事業(新規)
- 発達障害の可能性のある児童生徒に対する早期支援研究事業
- キャリア教育・職業教育の充実
- 地域を担う人材育成のためのキャリアプランニング推進事業
- 地域キャリア教育支援協議会設置促進事業
- 全国的な学力調査の実施
- 初等中等教育の英語教育の推進に係る取組
- 外部専門機関と連携した英語指導力向上事業
- 国では、外部専門機関と連携して、新たな英語教育に対応した指導力向上事業を実施。
- 都道府県・政令市の教育委員会が、外部専門機関と連携して指導力向上事業を実施。地域の「英語教育改善プラン」を策定し、明確な目標設定・管理を設定。
- 指導体制の強化
- 教員定数の配置改善
- 地域とともにある学校づくりの推進(コミュニティ・スクール等)
- コミュニティ・スクール導入等促進事業(1億5,700万円)
- コミュニティ・スクール推進員(CSマイスター)の派遣等による普及・啓発‥2,200万円(概算要求4,000万円)
- 自律的・組織的な学校運営体制の構築に向けた調査研究等‥5,900万円(概算要求8,800万円)
- 学校を核とした地域力強化プラン
- 地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制等構築事業
- 地域提案型の学校を核とした地域魅力化事業
- 学校・家庭・地域の連携協力推進事業
- 学習が遅れがちな中学生を対象にした学習支援~地域住民の協力を得て、地域未来塾を新たに開講~
- 放課後子供教室
- 家庭教育支援員の配置
- スクールガードリーダーによる学校安全体制の整備等
- 子供の生活習慣づくり支援事業
- 中高生を中心とした生活習慣マネジメントサポート事業
- 情報通信技術を活用した学びの推進
- ICTを活用した教育推進自治体応援事業‥新規 2億4,500万円(要求額3億円)
- ICTを活用した学びの推進プロジェクト
- ICT活用教育アドバイザー派遣事業
- 調査研究事業
- 人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上に係る実証事業
- スポーツ立国の実現
- 運動部活動指導の工夫・改善支援事業
- 武道等指導充実・資質向上支援事業
- 子供安心プロジェクトの充実‥2億7,400万円(概算要求2億8,200万円)
- 防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業
まとめ
はじめに
始めに申し上げると、結論は、「平成27年度予算で文教関係予算は増額されることはなかった」です。
縦割り行政を廃止する方向だとは言え、やはり、文部科学省予算に、原子力関連予算や、オリンピック・パラリンピック関連予算が含まれる以上、平成27年度予算で、文教関係予算が増額される見込みは元々少なかったのでしょう。
さて、前回の記事「学校における働き方改革は可能か㉑~平成27年度概算要求~アクティブ・ラーニングと働き方改革のためのチーム学校と10年間で31,800人の定数改善計画~」では、文部科学省が平成27年度の概算要求で、「チーム学校」の考えの下、多様な専門性をもつスタッフを充実させて、教員の負担軽減を図り、教員が授業など子供への指導により専念できるように要求を行ったことについて述べました。
そして、少人数指導によるきめ細かな指導が必要、という観点等から、教職員定数を引き上げることを要求に盛り込み、10年間かけて教職員定数を31,800人改善するという計画を立てたことも書きました。
また、学校における働き方改革に関連するその他の多く事業も予算要求されたことにも触れました。
一方、少人数学級を進めるための教職員配置や定数改善については、概算要求でも、一切触れることはありませんでした。
その理由は、財務省から、「教師の数、クラスの定員といった『数』よりも、教師の『質』を重視するべき」という提言がされたからです。
平成27年度予算折衝での少人数学級に対する財務省の意見については、私のこのサイト内の別の記事「コロナ禍で少人数学級への移行は可能か~文部科学省はずっと提案し続けている!④~平成26年度予算成立から平成27年度予算成立まで~」で詳しく書いていますので、参考にして下さい。
今回は、平成27年度概算要求が、どの程度予算に取り入れられたのかについて、いつものように、学校における働き方改革の観点から探っていきたいと思います。
チーム学校関連資料‥平成25年TALIS日本版報告書「教員環境の国際比較」
まず、文部科学省が提唱する「チーム学校」の考え方の発出につながったであろう報告書を紹介します。
それが、平成26年に発行された「教員環境の国際比較ーOECD国際教員指導環境調査(TALIS)2013調査結果報告書(国際教育政策研究所編)」です。
これにより、平成25年度時点の日本の教員の授業実態、勤務環境の、他のOECD加盟国との違いが明らかにされました。
【平成25年度時点の日本の教員の授業実態、勤務環境の、他のOECD加盟国との違いの一例】
- 「生徒が少人数のグループで、問題や課題に対する協働の解決策を考え出す」「学習が困難な生徒、速度が速い生徒には、それぞれ異なる課題を与える」等の指導実践において、それらを実践している教員がOECD参加国平均に比べて低い。
- 一般的事務業務、部活動など、授業以外の業務に多くの時間を費やしている。
- 教員の回答による一週間当たりの仕事にかける時間は、参加国平均では38時間であるが、日本は最も多く54時間である。
掲載元/国立政策研究所ホームページ
「OECD国際教員指導環境調査(TALICE)2013調査結果の要約」より一部抜粋/掲載元/国立教育政策研究所ホームページ
「OECD国際教員指導環境調査(TALICE)2013調査結果の要約」より一部抜粋/掲載元/国立教育政策研究所ホームページ
「OECD国際教員指導環境調査(TALICE)2013調査結果の要約」より一部抜粋/掲載元/国立教育政策研究所ホームページ
「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料
平成26年11月21日の文部科学省内の「チーム学校作業部会」では、関連する答申・報告等の資料が提示され、それらに基づいて、「チーム学校」の体制づくりに関する話し合いがなされました。
「チーム学校作業部会(平成26年11月21日)チーム学校関連資料6/文部科学省」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料①‥平成18年度の教員勤務実態調査
「平成18年度の教員勤務実態調査」によると、昭和41年には約8時間(平日・休日)だった日本の公立小・中学校教員の一か月当たりの残業時間(成績処理や授業準備などの持ち帰りの業務は含んでいない。)は、平成18年度には、約42時間(平日・休日)に増えていることが分かります。
「チーム学校作業部会(平成26年11月21日)チーム学校関連資料6/文部科学省」より一部抜粋掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料②‥平成25年TALIS調査
前述したTALISの調査結果からは、「我が国の教員の現状と課題」として、「教員は、主体的な学びを引き出すことに対しての自信が低く、ICTの活用の実施割合も低い。」、「教員の勤務時間は参加国中で断トツに長い!人員不足感も大きい」等が挙げられています。
「チーム学校作業部会(平成26年11月21日)チーム学校関連資料6/OECD国際教員指導環境調査(TALICE)2013のポイント」より一部抜粋/掲載元/国立教育政策研究所
「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料③‥学校が組織全体の総合力を高め、発揮していくための学校運営の在り方等についての資料
学校が組織全体の総合力を高め、発揮していくための学校運営の在り方等についての資料A‥平成19年3月29日 中央教育審議会「今後の教職員給与の在り方について(答申)」
【平成19年3月29日 中央教育審議会「今後の教職員給与の在り方について(答申)」より一部抜粋】
- 事務職員が学校運営に一層積極的に関わるとともに、そのサポートにより、教員の事務負担を軽減することができるよう、事務の共同実施の促進、事務職員の質の向上のための研修の充実などを行う
- 大規模な学校や事務の共同実施組織に事務長(仮称)を置くことができるように制度の整備を行う
- アウトソーシングが可能な業務については、専門的な能力を持った民間人や退職教員等を活用して積極的にアウトソーシングしていくことも必要
学校が組織全体の総合力を高め、発揮していくための学校運営の在り方等についての資料B‥平成20年9月8日「学校の組織運営の在り方を踏まえた教職調整額の見直し等に関する検討会議『審議のまとめ』」
【平成20年9月8日「学校の組織運営の在り方を踏まえた教職調整額の見直し等に関する検討会議『審議のまとめ』」より一部抜粋】
- 研修による管理職の意識改革やマネジメント能力の向上を図ること
- 鍋蓋型の組織を改善するための主幹教諭などの配置
- 学校が抱える課題に対応した適正な教職員数の確保
- 大規模校などにおける事務職員の複数配置や事務長の設置
「チーム学校作業部会(平成26年11月21日)チーム学校関連資料6/OECD国際教員指導環境調査(TALICE)2013のポイント」より一部抜粋/掲載元/国立教育政策研究所
「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料④‥「教員と事務職員、様々な人材との役割分担や連携の在り方について」の資料
「教員と事務職員、様々な人材との役割分担や連携の在り方について」の資料A‥平成20年9月8日「学校の組織運営の在り方を踏まえた教職調整額の見直し等に関する検討会議『審議のまとめ』」
【平成20年9月8日「学校の組織運営の在り方を踏まえた教職調整額の見直し等に関する検討会議『審議のまとめ』」より一部抜粋】
- 部活動の指導や、いじめや不登校などの児童生徒の対応、登下校時の安全指導、給食指導などについて外部の人材を活用することは有効であると考える。
- 円滑に外部人材の活用を進めるため、地域と学校をつなぐコーディネーターの配置も必要である。
「教員と事務職員、様々な人材との役割分担や連携の在り方について」の資料B‥平成26年7月3日 教育再生会議「今後の学制等の在り方について(第五次提言)」
【平成26年7月3日 教育再生会議「今後の学制等の在り方について(第五次提言)」より一部抜粋】
- 教師の勤務時間や授業以外の活動時間が世界的に見て格段に長いことを踏まえ、教師が子供と向き合う時間を確保し、教育活動に専念できるようにする観点から、学校経営を支える管理・事務体制の充実、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの多様な専門職の配置や活用が進むよう、制度面・財政面の整備を行う。
「チーム学校作業部会(平成26年11月21日)チーム学校関連資料6/OECD国際教員指導環境調査(TALICE)2013のポイント」より一部抜粋/掲載元/国立教育政策研究所
「チーム学校作業部会」での話し合いの基となった資料⑤‥「学校と地域等との連携の在り方について」の資料
「学校と地域等との連携の在り方について」の資料A‥平成17年10月6日中央教育審議会「新しい時代の義務教育を創造する(答申)」
【平成17年10月6日中央教育審議会「新しい時代の義務教育を創造する(答申)」より一部抜粋】
- 多様な人材の登用に当たっては、優れた指導力を有する退職教員を含む教職経験者や企業等において種々の専門的な知識・技能を有する職業人、教員志望の学生など地域や学校の実情に応じて様々な人材に協力を得る工夫が考えられる。
- その際、例えば、学校が中心となって組織を作ったり、活動の場を積極的に提供することなどによって、学校の教育活動にこれらの人材の協力を得ていくことが重要である。
「学校と地域等との連携の在り方について」の資料B‥平成19年3月29日 中央教育審議会「今後の教職員給与の在り方について(答申)」
【平成19年3月29日 中央教育審議会「今後の教職員給与の在り方について(答申)」より一部抜粋】
- 地域対応に関連する活動や放課後・週休日の活動について、放課後子どもプランの推進などを通じて地域住民や退職教員等が積極的に参画するようにし、地域社会との連携を通じて地域の活性化や教員の負担を軽減するサポート体制の構築を図っていくことが必要である。
「チーム学校作業部会(平成26年11月21日)チーム学校関連資料6/OECD国際教員指導環境調査(TALICE)2013のポイント」より一部抜粋/掲載元/国立教育政策研究所
平成27年度予算
平成27年度予算フレーム
平成26年度4月からの消費税率8%への引上げに伴い、対平成26年度比で、税収が増加しました。
反面、社会保障の充実・公経済負担の増のため、対平成26年度比で、社会保障関係費の歳出が増えました。
「平成27年度予算フレーム/財務省」/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
経済指標
平成27年度経済指標は、
名目GDP成長率の見通しは+2.7%程度となっており、堅調な民需に支えられた景気回復が見込まれる。
と書かれています。
「平成27年度予算のポイント」より一部抜粋/財務省/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
主要経費別内訳
平成27年度主要経費別内訳では、社会保障関係費が+3.3%、防衛関係費が+2.0%、文教及び科学振興費が▲1.3%、エネルギー対策費が▲6.8%などとなっています。
「平成27年度予算のポイント」より一部抜粋/財務省/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
各分野別の平成27年度予算の特徴
地方創生
- 国の「総合戦略」等を踏まえ、「優先課題推進枠」も活用し、0.7兆円を措置(平成26年度補正予算案とあわせれば1兆円超)。
- 地域の実情に応じたきめ細かな施策を可能にする等の観点から、地方創生の取組に要する経費について、地方税制計画の歳出に1兆円計上。
「平成27年度予算のポイント」より一部抜粋/財務省/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
教育・科技・スポーツ
- 教育‥小中学校の教職員定数は抑制しつつ、退職教員等を活用した補習指導員など外部人材を拡充。グローバル人材の育成、国立大学改革の推進、無利子奨学金や幼稚園就園奨励費の充実等、「教育再生」に資する施策に重点化。
- 科学技術‥研究開発法人を中心とした国際的な産学官共創研究拠点(イノベーションハブ)の構築等システム改革を推進
- スポーツ‥2020オリパラ大会に向け、選手強化事業につき、毎年度の目標を設定しPDCAサイクルを強化しつつ大幅拡充。
「平成27年度予算のポイント」より一部抜粋/財務省/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
消費税増税分を活用した社会保障の充実・安定化について
消費税率引き上げによる税収分は、全ての社会保障の充実・安定化に向ける。
とあります。
「平成27年度予算のポイント」より一部抜粋/財務省/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「新しい日本のための優先課題推進枠」を活用して措置される予算の例
「『新しい日本のための優先課題推進枠』」を活用して措置される予算の例」の中で、文部科学関係の施策は、「学校を核とした地域力強化」や、「大学等奨学金事業の充実」などがあります。
「平成27年度予算のポイント」より一部抜粋/財務省/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
歳出各分野における効率化等(地方交付税、義務教育費国庫負担金、大学改革、基金)
地方交付税
- リーマンショック後の危機対応である地方交付税の別枠加算を地方税収等の動向にあわせ減額(0.6兆円→0.2兆円)すること等により、地方交付税交付金等を減額し、平成20年度以来の15兆円台(16.1兆円→15.5兆円)。
義務教育費国庫負担金、大学改革
- 課題解決型授業(アクティブ・ラーニング)の推進等、個別の教育課題に対応するための定数の配置改善を推進(+900人)しつつ、公立小中学校教職員数について、既存定数を合理化・縮減(▲1,000人)。
- 国立大学の自主的な改革の取組みを促進するため、各大学において一般運営交付金の5%を下限に「学長裁量経費」を設け、学内資源の再配分を行う仕組みを試行的に導入。
「平成27年度予算のポイント」より一部抜粋/財務省/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
平成27年度予算のポイント
- 経済対策・26年度補正予算や27年度税制改正とあわせ、経済再生と財政再建の両立を実現する予算
- 地方の創生
- 魅力あふれる「まちづくり、ひとづくり、しごとづくり」を推進
- 「女性が輝く社会」の実現
- 子育て支援を充実
- 医療・介護分野の充実
- 介護サービス料金(介護報酬)をメリハリをつけて引き下げ、介護保険料の上昇を抑制、利用者負担を軽減
- 国土強靱化を推進
- 東日本大震災からの復興及び福島の再生をさらに加速化
- 外交・安全保障の立て直し
- 外交予算を充実し、「地球儀を俯瞰する外交」を一層強力に推進
- 防衛についても、防衛力を着実に整備
「平成27年度予算のポイント」より一部抜粋/財務省/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
平成27年度文部科学関係予算(案)のポイント
平成27年度概算要求では、文部科学関係予算一般会計全体で、対平成26年度比10.1%の増を要求しましたが、成立した予算では、一般会計で対平成26年度比▲0.3%、復興特別会計で対平成26年度比+51.4%、両方合わせると、対平成26年度比1.1%の増でした。
金額は、文部科学関係予算一般会計全体で5兆3,378億円、復興特別会計で2,196億円となりました。
内訳は、文教関係対平成26年度比▲0.3%(復興特別会計対平成26年度比+69.1%)、科学技術関係対平成26年度比▲0.3%、スポーツ関係対平成26年度比13.5%増でした。
スポーツ関係予算の13.5%増は、平成25年9月7日に2020オリンピック・パラリンピックの東京開催が決定され、5年後に開催が迫る中、平成27年度予算は、「競技力向上プログラム」に116億円(平成26年度比33億円増)を予算措置したことなどによるものでした。
科学技術関係予算の中で、「『日本再興戦略』及び『科学技術イノベーション総合戦略』における重点事項」として、「『東京電力(株)福島第一原子力発電所の廃止措置等研究開発の加速プラン』の実現」に38億円を新規で予算措置しました。
「福島第一原子力発電所の廃止措置等研究開発の加速プラン」を新規で予算措置したのには、2020オリンピック・パラリンピックの東京誘致の最終プレゼンテーションで、当時の安倍総理大臣が「汚染水の影響は、福島第一原発の港湾内の0.3平方キロメートルの中で完全にブロックされている。」と述べたことにより、福島第一原子力発電所の廃止措置を急ぐ必要に迫られたことが影響していたのではないか、と推察されます。
「平成27年度文部科学関係予算(案)のポイント」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度文部科学関係予算(案)のポイント」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度文部科学関係予算(案)のポイント」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
平成27年度文部科学省予算 義務教育費国庫負担金
平成27年度加配定数が、約64,200人に改善されました。
そのうち新たに定数措置されたのは、900人でした。
授業革新等による教育の質の向上‥200人(概算要求 580人)
- 課題解決型授業(アクティブ・ラーニング)の推進‥100人(概算要求200人、平成26年度予算0人)
- 授業革新に向けた新たな研修の充実‥0人(概算要求100人、平成26年度予算0人)
- 小学校における専科指導の充実‥100人(概算要求100人、平成26年度予算0人)
- 学制改革への対応(小中一貫教育充実)‥0人(概算要求30人、平成26年度予算0人)
チーム学校の推進‥230人(概算要求 1,010人)
- 学校マネジメント体制の強化(教頭・主幹教諭等の充実)‥100人(概算要求230人、平成26年度予算0人)
- 学校の事務機能の強化‥0人(概算要求500人、平成26年度予算では、養護教諭と合わせて39人)
- 養護教諭・栄養教諭等の配置充実‥30人(概算要求130人、平成26年度予算では、事務職員と合わせて39人)
- 専門人材の配置拡充(学校司書、ICT専門職員、地域連携担当職員等の充実)‥100人(概算要求150人、平成26年度予算0人)
個別の教育課題への対応‥250人(概算要求700人)
- 家庭環境や地域間格差など教育格差の解消(学力保障に必要な教員の加算措置)‥100人(概算要求200人、平成26年度予算0人)
- いじめ等の問題行動への対応‥50人(概算要求190人、平成26年度予算「道徳の教科化への対応」と合わせて235人)
- 特別支援教育の充実‥100人(概算要求310人、平成26年度235人)
学校規模の適正化への支援‥220人(概算要求470人)
- 学校統合に係る支援‥200人(概算要求350人、平成26年度100人)
- 複式学級編制の標準の引き下げ‥0人(概算要求120人、平成26年度0人)
- 過疎地の小規模校への支援‥20人(概算要求0人、平成26年度0人)
教職員給与
- 少子化等に伴う教職員定数の減‥▲86億円(▲4,000人)
- 教職員の若返りによる給与減‥▲61億円
- 人事院勧告の反映による給与改定‥+90億円
「平成27年度文部科学関係予算(案)のポイント」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
新たな教職員定数改善計画(案)(10ヵ年〔H26~H36〕)
新たな教職員定数改善計画(案)(10ヵ年〔H26~H36〕)は採用されませんでした。
補習等のための指導員等派遣事業~多彩な人材の積極的参加による地域ぐるみの教育再生~
補充学習や発展的な学習など学力向上方策として、サポートスタッフ(地域のシルバー人材、教員志望の大学生等)を配置(8000人→10,000人)するための予算を要求し、要求額どおりに予算が措置されました。
いじめ対策等の推進
自治体の取組に対する支援
幅広い外部専門家を活用していじめ問題の解決に向けて調整、支援する取組の促進
- 第三者的立場から調整・解決する取組(134地域)→要求どおり(前年同)
- 外部専門家を活用して学校を支援する取組(134地域)→要求どおり(前年同)
- インターネットを通じたいじめ問題等に対応するための学校ネットパトロール等(10地域)→要求通り(前年同)
学校の取組に対する支援
スクールカウンセラーの配置拡充
- 全公立中学校に対するスクールカウンセラーの配置に加え、生徒指導上、大きな課題を抱える公立中学校等にスクールカウンセラーによる週5日相談体制を拡充し、常時生徒が相談できる体制づくりを推進→200校(概算要求300校、前年同)
- 公立小学校の従来の配置に加え、小中連携型配置の拡充による公立小・中学校の相談体制の連携促進→300校(概算要求400校、前年比100校増)
- 貧困世帯を多く抱える学校における教育相談体制を充実するための重点加配(600校)(新規)(概算要求700校)
- スクールカウンセラーを活用した教員のカウンセリング能力等の向上のための校内研修や児童生徒の困難・ストレスへの対処等の教育プログラムを実施→予算措置されず
スクールソーシャルワーカーの配置拡充
スクールソーシャルワーカー配置の増‥2,247人(概算要求4,141人、前年比+781人)
福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーを必要な全ての学校で活用できるよう今後段階的に配置を拡充
- 小中学校のための配置→2,200人(概算要求4,000人)
- 高等学校のための配置及び質向上のためのスーパーバイザー→47人(概算要求141人)
貧困対策のための重点加配(600人)【新規、概算要求700人】
24時間いじめ相談ダイヤル
「平成27年度予算(案)説明資料2(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)説明資料2(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
特別支援教育の充実~障害のある児童生徒等の自立・社会参加の加速化に向けた特別支援教育の充実~
発達障害の可能性のある児童生徒等の系統性のある支援研究事業(新規)
発達障害の可能性のある児童生徒に対する支援に向けた取組の1つとして、教育委員会が主体となり、新たに各学校段階の移行期における円滑かつ適切な引き継ぎのために必要な発達障害の可能性のある児童生徒に対する継続支援研究事業を20箇所で行うことで、特別支援教育の充実等を図るための予算を要求しました。
その結果、事業を15箇所で行い、学校間連携コーディネーター約45人を活用するための予算措置がされました。
発達障害の可能性のある児童生徒に対する早期支援研究事業
45箇所に発達障害支援アドバイザーを約80人を配置するための予算を要求し、要求通り予算措置されました
「平成27年度予算(案)説明資料2(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)説明資料2(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
キャリア教育・職業教育の充実
地域を担う人材育成のためのキャリアプランニング推進事業
「地域を担う人材育成のためのキャリアプランニング推進事業」(学校を核とした地域力強化プランの一部)は、地元就職につなげるキャリアプランニングを推進する「キャリアプランニングスーパーバイザー」を226人配置し、地域を担う人材育成・就労支援により、地域の活性化につなげる施策でした。
予算措置されたのは、21人のみでした。
地域キャリア教育支援協議会設置促進事業
「地域キャリア教育支援協議会設置促進事業」は、概算要求では、7ブロック14地域で行うための予算を要求し、要求どおり予算が措置されました。
「平成27年度予算(案)説明資料2(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
全国的な学力調査の実施
小学校第6学年、中学校第3学年の全児童生徒対象に、全国的な学力調査の実施をするための予算が、要求どおり配分されました。
教科は、平成27年度は理科が加わり、国語、算数,、数学、理科となりました。
以降、理科は3年に1度行われることとなりました。
「平成27年度予算(案)説明資料2(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)説明資料1(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
初等中等教育の英語教育の推進に係る取組
外部専門機関と連携した英語指導力向上事業
「外部専門機関と連携した英語指導力向上事業」には、平成26年度は2億6,100万円の予算だったのに対し、平成27年度は、2億7,100万円を要求しました。
予算措置された金額は、要求を上回る3億300万円でした。
国では、外部専門機関と連携して、新たな英語教育に対応した指導力向上事業を実施。
- 小・中・高の英語教育推進リーダー
- 外国語指導助手(ALT)リーダー
都道府県・政令市の教育委員会が、外部専門機関と連携して指導力向上事業を実施。地域の「英語教育改善プラン」を策定し、明確な目標設定・管理を設定。
- 国の指導力向上研修を終了した推進リーダーによる研修
- 大学や外国の公的機関との連携による事業
指導体制の強化
教員定数の配置改善
小学校英語の教科化に向けた教員定数の加配措置がなされました。
「平成27年度予算(案)説明資料3(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)説明資料1(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
地域とともにある学校づくりの推進(コミュニティ・スクール等)
地域とともにある学校づくりの推進(コミュニティ・スクール等)の予算は、平成26年度は、1億7,400万円でした。
そして、平成27年度概算要求は2億4,300万円でした。ただし、「学校を核とした地域力強化プラン」にも含まれる、「コミュニティ・スクール導入等促進事業(2億300万円)」と「地域提案型の学校を核とした地域魅力化事業(1億100万円)」分は、別で予算要求をしていました。
ですから、合計で5億4,700万円を要求していたことになります。
それに対し、平成27年度予算(案)では、2億8,900万円が措置されました。
「平成27年度予算(案)説明資料4(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
コミュニティ・スクール導入等促進事業(1億5,700万円)
コミュニティ・スクール導入後における運営体制づくりとして、CSディレクター(コミュニティ・スクールの運営や学校機関の調整、分野横断的な活動の総合調整など総括的な立場で調整等を行う地域人材)を150市町村に配置する計画でした。
要望より金額は減りましたが、CSディレクターを150市町村に配置するための予算が措置されました。
「平成27年度予算(案)説明資料4(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
コミュニティ・スクール推進員(CSマイスター)の派遣等による普及・啓発‥2,200万円(概算要求4,000万円)
- 実践経験のある元校長や地域住民などをCSマイスターとして派遣
- 地域とともにある学校づくり推進協議会→8会場(概算要求12会場) 等
自律的・組織的な学校運営体制の構築に向けた調査研究等‥5,900万円(概算要求8,800万円)
自律的・組織的な学校運営体制の構築に向けた調査研究等‥5,900万円(概算要求8,800万円)は、地域とともにある学校づくりの効果的な推進のために、校長がリーダーシップを発揮するための学校裁量権の拡大、校長や教職員等のマネジメント力向上、実効性のある学校評価システムの構築に関する調査研究を実施するものでした。‥14市区町村・2大学等研究機関(概算要求:21市区町村・2大学等研究機関)、スクールアナリストの配置:7市区町村
「平成27年度予算(案)説明資料4(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
学校を核とした地域力強化プラン
学校を核として地域住民等の参画や地域の特色を生かした事業を展開することで、まち全体で地域の将来を担う子供たちを育成するとともに、地域コミュニティの活性化を図るためのプラン「学校を核とした地域力強化プラン」に、新規で83億7,400万円を要求しましたが、予算措置されたのは、67億円でした。
前年度比15億円の増でした。
- コミュニティ・スクール導入促進事業(「地域とともにある学校づくりの推進事業」にも含まれる。)
- 学校・家庭・地域の連携協力推進事業
- 地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制構築事業
- 健全育成のための体験活動推進事業
- 地域を担う人材育成のためのキャリアプランニング推進事業
- 地域提案型の学校を核とした地域魅力化事業(「地域とともにある学校づくりの推進事業」にも含まれる。)
「平成27年度予算(案)の説明1(文部科学省生涯学習政策局/平成27年1月21日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制等構築事業
「地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育支援体制等構築事業」は、平成26年度は4,850か所分、13億3,300万円が予算措置されました。
平成27年度は12,000か所分で21億2,600万円予算を要求し、12,000か所分で14億5,800万円分が予算配分されました。
「平成27年度予算(案)の説明1(文部科学省生涯学習政策局/平成27年1月21日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
地域提案型の学校を核とした地域魅力化事業
「地域提案型の学校を核とした地域魅力化事業」に対して新規で1億100万円を要求しましたが、1,300万円の予算配分でした。
「平成27年度予算(案)説明資料4(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
学校・家庭・地域の連携協力推進事業
「学校・家庭・地域の連携協力推進事業」は、平成26年度予算額は、38億1,400万円(新規改組)でしたが、平成27年度は、概算要求額が56億5,900万円に対して、予算措置された金額は、48億8,200万円でした。
要望どおり、「学校支援地域本部」が5,000か所分、「放課後子供教室」が14,000か所分、「家庭教育支援員」が1,000か所分、 「スクールガードリーダー」が1,800か所分予算措置されました。
「平成27年度予算(案)の説明1(文部科学省生涯学習政策局/平成27年1月21日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
学習が遅れがちな中学生を対象にした学習支援~地域住民の協力を得て、地域未来塾を新たに開講~
学習が遅れがちな中学生を対象にした学習支援「地域未来塾」を新規で2000箇所設置するための費用として、2億6,600万円を要求していましたが、措置された予算は、2億700万円で、2000箇所分でした。
「平成27年度予算(案)の説明1(文部科学省生涯学習政策局/平成27年1月21日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
放課後子供教室
平成27年度概算要求では、「放課後子供教室」を14,000箇所設置する費用を要求していましたが、要求どおり、14,000箇所分の予算が措置されました。
「平成27年度予算(案)主要事項 参考資料1」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)の説明1(文部科学省生涯学習政策局/平成27年1月21日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
家庭教育支援員の配置
家庭教育支援員の配置のために、1000箇所分を予算要求していました。
要求どおりに予算措置されました。
スクールガードリーダーによる学校安全体制の整備等
スクールガードリーダーによる学校安全体制の整備等のための予算は、要求どおり1,800箇所分が措置されました。
「平成27年度予算(案)説明資料1(平成27年1月21日/文部科学省)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
子供の生活習慣づくり支援事業
「子供の生活習慣づくり支援事業」に対し、平成26年度は1,900万円の予算でしたが、平成27年度は6,500万円を要求し3,000万円が予算措置されました。
中高生を中心とした生活習慣マネジメントサポート事業
「中高生を中心とした生活習慣マネジメントサポート事業」のための予算を新規で5,000万円要求していましたが、措置されたのは6箇所分の1,500万円でした。
「平成27年度予算(案)の説明1(文部科学省生涯学習政策局/平成27年1月21日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
情報通信技術を活用した学びの推進
「情報通信技術を活用した学びの推進」事業に対して平成26年度は4億4,200万円の予算でした。
平成27年度は8億1,000万円要求し、配分された予算額は、6億7,100万円で、対前年度+2億2,900万円でした。
ICTを活用した教育推進自治体応援事業‥新規 2億4,500万円(要求額3億円)
ICTを活用した学びの推進プロジェクト
- 指導力パワーアップコース‥8地域(要求は10地域)
- ICT活用実践コース‥30地域(要求どおり)
ICT活用教育アドバイザー派遣事業
「ICT活用教育アドバイザー派遣事業」には、要求どおり30地域分の予算措置がされました。
調査研究事業
ICTを活用した教育を推進する上での望ましい環境構成、ICT活用指導力自己評価の継続的な実施のための調査研究を行うための予算を要求し、予算措置されました。
「平成27年度予算(案)の説明2(文部科学省生涯教育政策局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)の説明2(文部科学省生涯教育政策局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上に係る実証事業
「人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上に係る実証事業」には、新規で2億100万円を要求し、予算額は1億4,200万円でした。
「平成27年度予算(案)の説明2(文部科学省生涯教育政策局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
スポーツ立国の実現
運動部活動指導の工夫・改善支援事業
「運動部活動指導の工夫・改善支援事業」に、新規で3億1,500万円を要求し、3億200万円が予算措置されました。
「平成27年度予算(案)主要事項1(文部科学省スポーツ青少年局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)主要事項1(文部科学省スポーツ青少年局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
武道等指導充実・資質向上支援事業
「武道等指導充実・資質向上支援事業」に、新規で3億1,500万円を要求して、1億9,500万円の予算が付きました。
「平成27年度予算(案)主要事項1(文部科学省スポーツ青少年局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)主要事項1(文部科学省スポーツ青少年局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
子供安心プロジェクトの充実‥2億7,400万円(概算要求2億8,200万円)
防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業
「防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業」に新規で2億8,200万円を要求し、2億100万円が予算措置されました。
「平成27年度予算(案)主要事項2(文部科学省スポーツ青少年局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)主要事項2(文部科学省スポーツ青少年局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
「平成27年度予算(案)主要事項1(文部科学省スポーツ青少年局/平成27年1月17日)」より一部抜粋/掲載元/国立国会図書館インターネット資料収集保存事業WARP
まとめ
文部科学省は平成27年度の概算要求で、「チーム学校」の考えの下、多様な専門性をもつスタッフを充実させて、教員の負担軽減を図り、教員が授業など子供への指導により専念できるように要求を行いました。
その結果、平成27年度予算では、小学校における専科指導の推進、主幹教諭、事務職員の拡充、いじめ等の問題行動への対応等のために、措置された新たな予算は、900人分でした。
しかし、要求していた人数2,760人に対しては、3分の1にとどまりました。
そして、加配定数は、約64,200人に改善されました。
また、補習や授業準備等のためのサポートスタッフのための予算は、要求どおり平成26年度の8,000人分から10,000人分に増えました。
しかし、教育の質の向上やチーム学校の推進、個別の教育課題への対応等のため、10年間をかけて教職員定数を31,800人改善する教職員定数改善案は、採用されませんでした。
一方、「学校における働き方改革」に通じる多くの施策は、要求どおりの予算措置ではなく、それを下回る物がほとんどでした。
それらの結果は、以下のとおりです。
「スクールカウンセラーの週5日相談体制」200校、「スクールソーシャルワーカー」2,247人、「学校間連携コーディネーター」約45人、「発達障害支援アドバイザー」約80人、「キャリアプランニングアドバイザー」21人、「CS(コミュニティ・スクール)ディレクター」150市町村、「学校支援地域本部」5,000か所、「家庭教育支援員」1,000か所、「スクールガードリーダー」1,800か所、「地球未来塾」2,000箇所、「中高生を中心とした生活習慣マネジメントサポート事業」1,500万円、「ICT活用教育アドバイサー」30地域、「運動部活動指導の工夫改善事業」3億200万円、「武道等指導充実・資質向上支援事業」1億9,500万円、「防災教育を中心とした実践的安全教育総合支援事業」2億100万円など。
文部科学省予算の中で、復興特別会計が対平成26年度比+51.4%の2,196億円、「東京電力(株)福島第一原子力発電所の廃止措置等研究開発の加速プラン」が新規で38億円、「2020オリンピック・パラリンピック東京大会等に向けた準備」中、「競技力向上プログラム」が116億3,900万円(対平成26年度33億円増)等が、大きな割合を占めています。
縦割り行政を廃止する方向だとは言え、やはり、文部科学省予算に、原子力関連予算や、オリンピック・パラリンピック関連予算が含まれる以上、平成27年度予算で、文教関係予算が増額される見込みは元々少なかったのでしょう。
次回は、「学校における働き方改革は可能か㉓~平成28年度概算要求~働き方関連事業の増えすぎで逆に学校の仕事が増える?」で、平成28年度概算要求での学校における働き方改革の実現に向けた施策についてお伝えします。
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